石原節さく裂 独演会 官僚制度「シャッフルしないと」
- 2012/10/25 23:43
首都の顔だった東京都の石原慎太郎知事(80)が25日、電撃的に辞職を表明した。記者会見では自らが進めてきた改革を認めてこなかった中央省庁や政府への批判を次々に展開。「石原節」でまくし立てた。「命のあるうちに最後のご奉公をしたい」。80歳での国政再挑戦に都民らからは評価と批判の声が上がった。
午後3時の東京都庁。約200人の報道陣が詰めかける中、石原氏はグレーのスーツ姿で6階の会見場に姿を見せた。
「今日をもって都知事を辞職する」。カメラのフラッシュを浴びながら、辞職をこう切り出し、都議会議長あての辞表を入れた白い封筒を掲げて見せた。
約14年間の在任期間を振り返り、「国との関わりでは妨害があって苦しい思いをしてきた」と吐露。中央集権と官僚制度を何度もやり玉にあげ、「限界にきた。ここらへんでもう一回シャッフルしないと国民が報われない」と語気を強めた。
会見では、日本維新の会を率いる橋下徹大阪市長との連携と将来の橋下氏の国政への転身に大きく期待を寄せ、「彼の辣腕なら1期で(課題は)解決する。私はその前のワンポイントの先発ピッチャーでいきますよ」と話した。
80歳の再転身。石原知事は「なんで俺がこんなことやらないといけないの。若い人、しっかりしろよ」と笑いを誘い、「気力ばかり盛んになっている」と健康をアピールしてみせた。
会見当初は、壇上に両手をつき、落ち着いた様子で発言。憲法、教育、外交などの持論を展開するうちに、次第に激しい口調に。1つの質問に5分以上も、大きな手ぶりを交えて雄弁に語る場面もあった。
「いっぱいあるね。言いたいことが」と止まらない様子で、最後は「どうもありがとう!」と明るい声で会見を締めくくった。
終了後にその足で都議会議長に辞表を提出。「ばんざい。晴れ晴れ」とだけ心境を語り、立ち去った。
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